ご無沙汰しております。プロキシ(またの名はプロキシサーバー)とVPN(仮想プライベートネットワーク)が、IP(インターネットプロトコル)アドレスを変更するのに最も使用される方法であることをご存知でしたか?両者の違いと、どちらが自分に適しているかを知るには、それぞれの基本要素を理解する必要があります。それでは難しいことを言わずに、重要なことを見ていきましょう。
目次
プロキシサーバーとは何ですか?
プロキシサーバー は、通常インターネットに接続しているサーバーをホストするコンピューターのことです。概して、プロキシサーバーの主な目的は、受信データを経由させて、異なるIPアドレスを割り当てることです。
これにより、地域制限をうまく回避して、プロキシサーバーの場所から接続しているように見せることができます。しかし、多くのプロキシには異なる機能があり、様々な目的で使用されます。
プロキシサーバーの種類
機能は、プロキシサーバーにおける違いを表しています。プロキシには数種類があります。
- HTTPプロキシサーバー:ウェブトラフィックを経由させるシンプルなプロキシサーバーです (おそらく、最もシンプルなものです)。このプロキシは、ブラウザのデータを転送するだけです。
- SOCKS5プロキシサーバー:OSの深い層で動作する強力なプロキシサーバーです。ブロックを突破するのに効果があるとも考えられています。また、ブラウザのデータトラフィックと合わせて、このプロキシを使用するアプリのデータを転送します。
- 透過型プロキシ:ネットワークで特定の制限を設定できるプロキシサーバーです。大抵の場合、雇用主、学校、ホテルや公共Wi-Fiのホストが、特定のウェブサイトへのアクセスを制限したり、インターネットの利用を監視したりするために使用します。
- フォワードプロキシサーバー:ネットワーク上でリクエストを送信する前に検証するプロキシサーバーです。リクエストの通過を許可すると、データを転送します。いわゆる、転送プロキシビットです。大抵の場合、内部ネットワークで使用されます。
- 匿名プロキシサーバー:アノニマイザーと呼ばれることもあり、名称から推測できるように、オンライン上で匿名化することに特化したプロキシサーバーです。ユーザーがあらゆる個人情報を隠せるようにインターネットにアクセスします。
- 匿名性が高いプロキシサーバー: 匿名プロキシに基づくHTTPプロキシサーバーで、 ウェブサイトに接続する前に、デバイスで収集されたあらゆる情報を消去します。エリートプロキシとして指すときもあります。
- 歪曲プロキシサーバー:実際とは異なるIPアドレスを持っているように見せかけることで、アクセスするウェブサイトから隠れるプロキシサーバーです。これにより、ユーザーの身元とプロキシ自体を隠すことができます。
- データセンター・プロキシサーバー:どこかのデータセンター内にあるプロキシサーバーです。 大抵の場合、プロキシサーバーの高速化が可能になります。
- レジデンシャルプロキシサーバー:物理的なデバイスに結ばれたIPアドレスを提供するプロキシサーバーです。このプロキシを介して要求された情報はすべて、同じ物理的なデバイスを経由してルーティングされます。
- 公開プロキシサーバー:誰でもアクセスできる無料のプロキシサーバーです。一度に多くのユーザーにIPアドレスが割り当てられます。しかし、そのぶん、ほかのものよりも速度が遅いです。
- 共有プロキシサーバー:選択された複数のユーザーが同時に利用できるプロキシサーバーです。すべてのユーザーが同じIPアドレスの下でカバーされます。使用する人たちがコストを負担し合うので、大抵ほかのものよりも安いです。
VPN とは何ですか?
VPN(仮想プライベートネットワーク)は、トラフィックを暗号化して、VPN サーバーにルーティングするアプリのことです。プロキシにそっくりのように聞こえますが、仮想のVPNの下で何が起こっているのかを説明します。
VPNアプリを起動すると、デバイスとVPNサーバー間で暗号化された安全なトンネルを作ります。すべてのインターネット通信がこのトンネルを転送されます。つまり、すべてのデータが暗号化され、新しいIPアドレスが割り当てられます。
暗号化されたデータはVPNサーバーを離れると、トンネルの先にある目的地に到達し、復号化されます。VPNはこれにより、ユーザーと受信側の間で途切れることなく、安全な通信を可能にします。
VPNとプロキシの違い
簡単に言うと、VPNの動作はプロキシと同じ(それ以上のこともあります)ですが、さらに優れています。明らかな違いを見ていきますが、まずは一番大切な点から始めましょう。多くのプロキシサーバーには暗号化の機能がありません。
プロキシもVPNもユーザーのIPアドレスを変更しますが、これだけでは不十分です。サイバーセキュリティには、IPアドレスよりも重要な要素があるからです。このことを頭に入れて、二つを比較していきましょう。
VPN | プロキシ |
---|---|
IPを隠す | IPを隠す |
データを暗号化する | データを暗号化しない(HTTPSプロキシを除く) |
システム全体を保護する | 特定のアプリを保護する |
ISPによる追跡を回避する | ISPによる追跡を回避できない |
公共Wi-Fiで身を守る | 公共Wi-Fi で身を守れない |
最善の使い方: | 最善の使い方: |
検閲を回避する | 検閲を回避する |
ネットワーク制限をバイパスする | |
プライバシーとセキュリティを向上させる | |
スパイから閲覧データを隠す |
プロキシとVPNのもう一つの大きな違いは、VPNがすべてのデバイスのデータをカバーするのに対して、ほとんどのプロキシはブラウザのデータ通信しか扱いません。誰かがあなたを特定しようとする場合、ウェブ(例:Googleマップ)に接続しているアプリから送信されるデータ通信を確認することで、簡単に特定することができる可能性があります。
利点:VPNとプロキシの比較:ファイルのダウンロード
プロキシサーバーもVPNクライアントも、ISP(インターネットサービスプロバイダー)がブロックしているサイトにアクセスできます。どちらも、ユーザーのIPをサーバーが使用する方に切り替えます。しかし、類似点はここまでです。
ファイルをダウンロードするためのVPNとプロキシの決定的な違いは、VPNを使用すると、何をダウンロードしているかがISPに分からないということです。これは二つのことを意味します。
- ISPが、ダウンロードに関するデータを収集できない。
- ダウンロードする際にISPが帯域幅の調整を行えない。
セキュリティとプライバシーの点で、 VPNの方がプロキシよりもはるかに優れています。
免責事項:弊社のサービス利用規約に反する違法な目的で Surfshark を利用することは禁じられています。すべての適用法とストリーミングサービスプロバイダーの規則を遵守して行動するようしてください。
利点:VPNとプロキシを併用することはできますか?
はい、VPNとプロキシの併用は可能ですが、しない方がよいです。プロキシとVPNを同時に起動すると、データ通信がプロキシサーバーとVPNサーバーを介して転送されます。したがって、両方を一緒に使用すると、速度が落ちるおそれがあります。
VPNとプロキシのどちらがよいですか?
いくつかの面では、VPNとプロキシを比較することは、オレンジとリンゴを比較するようなものです。オレンジもリンゴもジュースにすることができ、サラダにかけたり、パイにしたりすることができます。VPNとプロキシの違いは、処理の仕方です。つまり、どちらがよいかは、何のために使用するかで異なります。
会社のデバイスでインターネットの利用を監視したい雇用主であれば、透過型プロキシサーバーのようなプロキシを選ぶとよいです。
IPを変更したい、地域制限を回避したい、匿名性を保ちたい、ウェブで安全な状態を保ちたいのであれば、VPNの方がよいです。この点に関しては、IPを変更するだけのシンプルなプロキシサーバーよりも、VPNの方が機能が多く、セキュリティも高いです。
まとめ:VPNはプロキシに似ていますが、優れています。
VPNもプロキシもほぼ同じ原理で動作しますが、VPNの技術の一つは確実により高度で強力です。したがって、機能性の面でプロキシとVPNを比較すると、あっさりとVPNに軍配が上がります。そこで、VPNを試してはいかがでしょうか?
よくある質問
VPNはプロキシサーバーと同じですか?
いいえ。二つの動作は似ていますが、ユースケースが異なる別物です。簡単に言うと、VPNの方がプロキシよりもはるかに優れていて、強力な製品であるということです。そのため、VPNはプロキシの代わりになりますが、プロキシでVPNの代用はできません。
プロキシとVPNを使用したほうがよいですか?
必ずしもその必要はありません。VPNを使用しているのであれば、プロキシを使用する必要はありません。しかし、プロキシを使用する必要がある場合(例:職場や学校)は、性能の良いVPNプロバイダーにお金をかけるのが最善策です。
VPNとプロキシでは、どちらを使用したほうがより安いですか?
大抵の場合、VPNの方がプロキシよりも高いです。その理由は、多くのプロキシが無料で使用できるのに対して、VPNは機能が多く、サーバーインフラの維持がより難しいからです。
どちらを選ぶにしても、無料版を使用してはいけません。 多くの無料のプロキシサーバー(無料のVPNも同じ)は、ユーザーデータを第三者と共有したり、販売したりすると考えられています。古いことわざにあるように、「製品にお金を払っていないなら、あなたが製品なのです」。