
デジタルセキュリティを向上するには、ルーターにVPN(仮想プライベートネットワーク)を設定するのが非常に効果があります。PC、ラップトップ、スマートフォン、スマートテレビ、さらにはコンソールなど、あらゆるデバイスをVPNルーターに接続することで、ネットワーク全体を保護できます。インストールの手順は心配不要です。思ったより簡単です。
目次
VPNルーターとは何ですか?
分かりやすく言うと、ルーターでVPNを起動すると、VPNを使用している1つのデバイスだけでネットワーク全体のデータを暗号化でき、ネットワークに接続されている全てのデバイスのデータを暗号するということです。凄いと思いませんか?
それとは別に、VPNルーターは、VPNのホスト用に特別に作られたルーターを指すことがあります(全てのルーターにVPNを起動するオプションがある訳ではないからです)。
VPNルーターはどのように機能しますか?
デバイスにVPNアプリをインストールしてサーバーに接続すると、ブラウザ、アプリ、ゲーム、サービス、その他あらゆるもののデータは、デバイスとVPNサーバー間のVPN接続を介して送受信されます。
VPNルーターは、 それに接続されている全てのデバイスに対してこのように機能します。
つまり、持っているデバイスごとにVPNクライアントをインストールする必要がなく、ネイティブでVPNアプリをサポートしていないデバイスにもVPN保護が適用されます。よって、ルーターにVPNを設定すると、スマートフォン、ラップトップ、テレビ、スマート冷蔵庫など、同じWi-Fi ネットワークに接続している全てのデバイスが保護されます。
ルーターにVPNをインストールする
VPNのインストールは、VPN自体が開始します。お持ちでない方は、この際 Surfshark VPN の購入をご検討してみてください。
一旦、VPNの説明はここまでとして、技術的な設定方法を見ていきましょう。
- ルーターの設定画面を開きます。ブラウザにルーターのIP(インターネットプロトコル)アドレスをURLのように入力してアクセスします。 ルーターのIPアドレスがわからない場合は、次の手順で探すことができます。
- Windows10を使用の場合:
- 「スタート」メニューを開き、「Command Prompt」と入力して選択します。
- コンソール画面が開いたら、「ipconfig」と入力して「Enter」を押します。
- これで、「デフォルトゲートウェイ」の行にルーターのIPアドレスが表示されるはずです。
- macOSを使用の場合:
- アップルメニューから「システム環境設定」を開きます。
- 次に「ネットワーク」をクリックします。
- ここで、「Wi-Fi」 -> 「詳細…」 -> 「TCP/IP」の順に選択します。
- 「ルーター」の隣にルーターのIPアドレスが表示されます。
- VPNクライアントタブをチェックします。通常、ルーターの詳細設定の下にあります。ルーターのモデルやメーカーによって場所が異なる場合があります。クリックして場所を確認してください。

見つからない場合は、ルーターがVPNに対応していません。それでも大丈夫です。ほとんどのルーターが、特定のファームウェアでVPNに対応させることができます(ルーターをVPNクライアントに対応させる方法は、これより下で説明します)。
- VPNクライアントの手引きに沿って進めましょう。ここでは、次のデバイス上に手動でVPNを設定するSurfsharkの方法を紹介します。
- 接続がVPNで保護されていることを確認します。これには、Googleで “what is my IP” と検索し、実際とは異なる場所が表示されるか確認するだけでよいです。異なる場所が表示されない場合は、手順に沿って正しく操作したか確認するか、Surfsharkのカスタマーサポートにお問い合わせください。
- VPNルーターをお楽しみください!
全てのルーターでVPNを使用できますか?
いいえ、全てのルーターが最初からVPNソフトウェアに対応している訳ではありません。確認する方法を紹介します。

ルーターがVPNに対応していませんか?次の方法で解決できます。
免責事項:ルーターを正常にフラッシュできない場合は、 ルーターの損傷や使用不能につながる可能性があります。フラッシュする場合は、ご自身の責任で行ってください。
ルーターがVPNクライアントに未対応であれば、大抵の場合、サードパーティーのファームウェアを使用して解決できます。その方法を紹介します。
- ルーターのIPアドレスを調べます (上記の「ルーターにVPNを設定する 方法」のステップ1の手順に沿って行います)。
- ルーターにアクセスします。ルーターにアクセスするには、 ブラウザにURLを入力するのと同じように、ステップ1の手順に沿ってIPアドレスを入力します。入力したら、ルーターのユーザー名とパスワードの入力を促すメッセージが表示されます。この2つを自分で変更していなければ、ルーターのマニュアルに記載されているはずです (ヒント: ほとんどのルーターが、ユーザー名もパスワードも「admin」と入力するとアクセスできます)。
- お使いのルーターに合うファームウェアを入手します。DD-WRTのウェブサイトに行き、ルーターに対応しているかどうかを確認します 。 検索欄でルーターのモデルを探します (DD-WRTのウェブサイトでお使いのモデルが見つからない場合は、OpenWRT か Tomatoを試すこともできます。)
- お使いの特定のルーターに合うBINファイルをDD-WRTのウェブサイトからダウンロードします。手順次第では、保証が無効になったり、ルーターが作動しなくなったりする可能性があるので、この作業はとても大事です。
- ファームウェアをインストールするページを探します。多くのルーターインターフェースでは、「管理」の下にインストールするページがあります。見つかるまでクリックします。
- DD-WRTのBINファイルをアップロードします。ここでもう一度、ブラウザに適したファイルであることを確認します。アップロードしたら待ちます。

- ユーザー名とパスワードを設定します。初期設定ではDD-WRTのIPアドレスは192.168.1.1です。それをブラウザにURLとして入力すると、新しいユーザー名とパスワードを設定するよう求められます。
- ルーターがインターネットに接続されていることを確認します。
- インストールする準備をします。「サービス」の下にある「VPNタブ」に移動し、「Open VPNクライアントを開始する」の隣にある「Enable」をクリックします。
- ここからは上記の「VPNルーターを設定する方法」の手順に沿って進めます。
または、現在お使いのルーターを処分して(必ずリサイクルに出しましょう)、 VPNルーターを入手するのもよいです。設定済みのルーターなら手間が省けます。
ルーターを最大限に活用するヒント
- 一番近いVPNサーバーに接続する。速度を求めるなら、居場所に一番近いにVPNサーバーに接続しましょう。VPNプロバイダーで利用できるサーバーの数が多ければ多いほど、オプションも豊富です。
- 不必要に併用しない。VPNで保護されたルーターがあるので、ルーターとデバイスの両方でVPNを使用しないようにしましょう。両方でVPN接続を使用すると、インターネットの回線速度が落ちます。
- 最新の暗号化規格を探す。新しい暗号化規格は 速くてより安全です。WireGuard、IKEv2とOpenVPN が市場に出ている製品の中で一番良く、最も安全です。しかし、全てのVPNルーターがこれらに対応しているとは限りません。VPNクライアントに対応していないVPNルーターを使用して無駄になることは避けましょう。
- 無料のVPNに注意する。無料のVPNサービスプロバイダーは、有料版のセキュリティ規格に対応していないことがあります。性能の低さを自分で解決する羽目になったり、広告がしつこく表示されたり、さらにはオンライン上のアクティビティの記録を保存されて、第三者に販売されたりすることがあります。
- ルーターの設定をブックマークする。以前話したルーターのIPアドレスのことです。使用するブラウザでIPアドレスをブックマークすることで、必要なときにいつでもVPNルーターに簡単にアクセスできます。
ルーターにVPNを設定する長所と短所

「なぜルーターにVPNをインストールする必要があるの?」と思っている方がいるでしょう。インストールするかどうかは自由です。つまり、個人の好みということです。最大の理由は利便性ですが、どちらが良いか判断できるように、長所と短所を見ていきましょう。
長所 | 短所 |
---|---|
VPNのインストール時に時間を節約できる | 管理の設定が難しい |
家庭内の全てのデバイスを同時に保護できる | ルーターに依存した機能 |
バッファリングなしで、プライベートなストリーミング | デバイスとルーター間の接続が保護されていない |
ご自宅に来る全ての人のデバイスを保護する | インストールに手間がかかる |
VPNをインストールしていないデバイスでも機能する |
VPNルーターを試しましょう
VPNルーターの設定は難しそうに思えるかもしれませんが、設定に必要な知識があれば、それほど難しくありません。VPNインストールの時間を節約できる、接続される全てのデバイスをまとめて保護するなど、利点は一目瞭然です。この記事を読んだあなたは、現時点でVPNルーターの設定に必要な知識があります。
Surfsharkを試してみませんか?当社のVPNは、さまざまな種類のルーター用の大変分かりやすい設定ガイドをご用意しており、最適化された サーバーネットワーク は高速接続を実現します。お困りの場合は、問題を解決できるように、24時間年中無休のサポートを受けられます。さらに、 さまざまなフラッシュ済みの (「設定済みのルーター」を参照) VPNルーター (Surfsharkではインストール済み)から選べます。
Surfsharkは、他のサービスプロバイダの利用規約に違反する可能性のある方法でのVPNの使用を推奨していません。
よくある質問
使用しているルーターにVPNを設定する方法
ルーターがVPNに対応していない場合は、下の手順に沿って操作します。
- VPN接続ができるルーターのファームウェアをダウンロードして、再インストールします。
- ルーターをフラッシュします(慎重に行ってください)
- VPNプロバイダーに接続します。これは下の手順に沿って行ってください。
ルーターがVPNに対応している場合は、下の手順に沿って操作します。
- お使いのブラウザのアドレスバーに自分のIPアドレスを入力して、ルーターの設定画面を開きます。
- OpenVPNクライアントを構成します。設定方法は、ルーター (DD-WRTのルーター、 ASUSWRTのルーター、 Tomatoのルーター)によって異なります。
- VPNタブを探します。通常、「詳細設定」の下にあります。
- OpenVPN機能を有効化してVPNに接続します。
Wi-FiルーターでVPNは使用できますか?
はい、ルーターにVPNをインストールして使用できます。ネットワークのデータの全てを暗号化し、 Wi-Fiを使用する全てのデバイスをオンライン上でしっかりと守ります。
ルーターにVPN を設定した方がよいですか?
概して言うと、その方がよいです。より便利ですし、「デバイスはVPNアプリに対応していません」という問題を解決できます。通信データをまとめてルーターで暗号化する機能が全てのデバイスに適用されるので、オンライン上で保護するたびにVPNアプリをインストールしてオンにする必要がありません。