インターネットは素晴らしい空間ですが、オンラインの利用に伴ってリスクがあります。ID情報の窃盗からフィッシングメールまで、オンラインでは身を守ることが欠かせません。
VPN(仮想プライベートネットワーク)とSSH(セキュアシェル)は、オンラインで作業を終えるまで守るように設計された技術です。どちらの技術の仕組みもかなり似ていますが、同じではありません。この2つを詳しく見ていきましょう。
目次
SSH vs. VPN:どのような違いがありますか?
VPNとSSHシステムのどちらも、送信されるデータを守る「トンネル」を作ります。これらのトンネルは、受信者以外の人がデータを見たり、変更したりすることができないようにします。
しかし、SSH接続がアプリケーションレベルでのみ動作するのに対し、VPN接続は、すべてのデータを暗号化して保護します。
つまり、VPNがネットワーク全体を暗号化するのに対して、SSHトンネルは、ユーザーとアクセスするリモートサーバー間で交換されるデータを保護します。
SSHとは何ですか?
SSHとは、[Secure Shell(セキュアシェル)」の略です。リモートデバイスに安全にアクセスしてデータを送信したり、コマンドを実行したりすることができるネットワークプロトコルです。この技術は、通信を暗号化して偽装することで、接続のセキュリティを確保します。
実質的に、どこからでもネットワークリソースにアクセスすることができるということです。職場で使用するコンピューターと自宅間の通信を保護したい場合に特に役立ちます。
仕組みと機能
デバイスと通信とリソースへのアクセスに加えて、SSHプロトコルはデータを保護します。この仕組みには、 強力な暗号化機能、 パスワードの認証 と公開鍵の認証が用いられます。SSHクライアントから受信者のデバイスにデータが送信される間、データは安全に保たれるということです。
SSHの設定と使用はかなり複雑なときがあるため、専門知識がいくらか必要です。もちろんのこと、ゼロからVPNを設定するには手間がかかりますが、幸いにも、コードが不要なVPNアプリを入手することで、そのような問題を解決することができます。
SSHトンネルとは何ですか?
SSHトンネルとは、SSHプロトコルが作成する暗号化トンネルです。暗号化されたSSHトンネルは、SSHサーバーに暗号化されていない通信を行い保護します。
その強力な暗号化により、SSHクライアントは、SOCKSプロキシ(ソケットセキュア)として動作するように設定することができます。このプロキシは、データが送信先に届く前に任意のIP(インターネットプロトコル)アドレスを作成します。次に、SOCKSはプロキシを使用して、IPアドレスを介してTCPとUDPプロトコル通信を確立します。
これが、SSHとVPNに見られる類似点です。ウェブの観点から言うと、VPNとそのサーバーの仕組みのように、SSHトンネルを使用すると、データはSSHサーバーから送信されます。
また、重要な点として、SSHトンネルは各アプリケーションで設定しなければならず、アプリではなく、 ターミナルコマンドを使用して管理する必要があります。
SSHの長所 & 短所
長所
- 技術に詳しいユーザーにとっては、VPN接続よりもサーバーの設定手順が複雑ではありません。
- 強力な暗号化でユーザーを脅威から守ります。脅威には、DNS漏洩 (ドメイン名システムの漏洩)、IPアドレススプーフィング、IPソースルーティング、データの窃盗などがあります。
- SSHトンネルを使用すると、リモートサーバーへのアクセスや、デバイス間のリモートターミナルセッションの実行が簡単になります。
短所
- 経験のないユーザーには、設定と管理が難しく感じられることがあります。
- リモートでアクセスしたいアプリケーションごとにSSH接続が必要になります。すべてのインターネット通信を保護したい場合、この仕組みは複雑になることがあります。
VPN とは何ですか?
仮想プライベートネットワークとは、 暗号化されたトンネルを介して通信をルーティングさせることで、オンライン上でプライバシーを保護する技術です。
たとえ、公共Wi-Fiや安全でないホットスポットを利用してインターネットに接続する場合でも、VPNトンネル内でデータが安全に保護されるので、安心することができます。
VPNを使用すると、クリックするだけで世界中のどこからでもリモートサーバーに接続することができます。これにより、ファイアウォールによる制限や抑圧的な検閲をバイパスしたり、地理的制限を回避したりして、インターネットを安全に利用することができます。
弊社のサービス利用規約に反する違法な目的で Surfsharkを利用することは禁じられています。すべての適用法とサービスプロバイダーの規則を遵守して行動するようにしてください。
仕組みと機能
VPN暗号化は、安全なトンネルを介してインターネット通信をルーティングさせることで、普段使いのユーザーの通信を偽装します。
つまり、安全なトンネルを使用することで、ユーザーのデータはご利用のコンピューターから目的地に送信されます。トンネルは通信を偽装し、別の場所から発信されているように見せます。これにより、オンライン上でID情報を守り、セキュリティを確保します。
このような仕組みは、お住まいの地域のサッカーチームを調べたり、ご利用のデータプロバイダーによるインターネットのスロットリングを回避したりするのに優れています。オンラインで何をしているかがプロバイダーに分からなければ、速度を調整されることはありません。
また、VPNはネットワーク間で共有されているすべての通信を暗号化し、オンラインで覗き見されないように守ります。
VPNの長所 & 短所
長所
- VPNが有効になると、デバイスから発信されるすべての通信をすぐに暗号化します。コードもサーバー管理も一切不要です。
- プレミアムVPNのソフトウェアは、世界中にサーバーの拠点があり、まるで世界のさまざまな場所にいるかのように表示させることができます。
- VPNは誰でも利用することができます。専門的なスキルがなくても問題はありません。「クイック接続」のボタンを押すと、すぐにデータを守ることができます。
- VPNはすべてのネットワーク通信を保護し、たとえ安全でない公共Wi-Fiのネットワークを利用するときでも、ID情報、データと位置情報を守ります。
- VPNは、使用しているネットワークを隠すことができるので、ご利用のデータプロバイダーは、データの通信量を調整することができません。
短所
- VPNサーバーは、サーバーレベルでの設定が複雑な場合があります(SurfsharkのようなプレミアムVPNサービスをご利用の場合は、この点を心配する必要はありません)。
- 無料のVPNプロバイダーは、弱い暗号化方式を採用していたり、ユーザーのデータを販売したりすることさえあるので、用心が欠かせません。
SSH vs VPN:どちらがより安全ですか?
暗号化セキュリティに関しては、どちらも同じく安全です。しかし、SSHがアプリケーションレベルでのみ動作するのに対して、VPNはすべてのデータを保護します。
ネットワーク内で技術に詳しいユーザーにとって、SSHが安全なブラウジングの選択肢であるのに対して、VPNは設定が簡単で、企業とほとんどの普段使いのユーザーのセキュリティを高めます。
SSH vs. VPN:利点
SSHトンネルを使用すると、遠くに離れているコンピューターにアクセスすることができます。
SSH(セキュアシェル)を使用すると、一般的に特定のマシンに接続され、 選択したデータのみが送信されます。VPNを使用すると、すべての通信 が暗号化されて保護されているネットワークに効果的に接続されます。
SSHの利点 | VPNの利点 |
---|---|
SSHトンネルは、コマンドラインで機能します。技術に詳しい方にとっては柔軟性があり、技術的な設定が簡単です。 | VPNユーザーの多くが、拡張機能やアプリをダウンロードするだけで、すぐに利用することができます。そのため、複雑な設定手順を心配する必要はありません。 |
スクリプトとコーディングを知っていれば、SSHトンネルを使用して、すぐにファイルにアクセスすることができます。これにより、ファイル同期のソリューションとして優れています。 | VPNをルーターでインストールすると、すべてのブラウザ通信は、VPNクライアントで選択した場所から発信されているように見えます。ご利用のVPNプロバイダーで異なりますが、世界中に数千の拠点を構えているものがあります。アプリごとに設定する必要がなく、地理的制限を回避することができます。 |
SSHサーバーは、リモートデバイスの管理、ソフトウェアのテスト、アップデートのインストールなどが可能です。 | VPNはデバイスをサーバーに接続し、まるで世界中のあらゆる場所にいるかのように.見せることができます。 |
普段使いのユーザーはデバイスから離れていても、SSHトンネルを使用して、音楽ライブラリ、メールや個人ファイルを管理することができます。 | VPNでは、専用アプリを利用できる場合があります。これにより、数回クリックするだけで、技術に詳しくないユーザーでも簡単に始められます! |
SSHトンネルは、強力な非対称暗号化とハッシュアルゴリズムを使用して、プライバシーを確保します。これにより、インターネット上でデバイスにアクセスするための安全なトンネルを作成します。 | VPNは、強力な非対称暗号化とハッシュアルゴリズムを使用して、プライバシーを確保します。これにより、すべてのインターネット通信を対象とした安全なトンネルを作成します。 |
まとめ:どのツールが最適ですか?
VPNは、普段使いのユーザーに最適な選択肢と言えるでしょう。
VPNの初期設定は、SSHトンネルの作成よりも複雑ですが、VPNのユーザーのほとんどにとって、既にシステムで設定されているという利点があります。したがって、アプリをダウンロードし、アカウントにログインしてから場所を選択するだけです。おそらくないでしょうが、自分のVPNサーバーを設定しない限り、問題はないということです。
しかし、特定のコンピューターにリモートアクセスする必要があるIT管理者やその他の人は、SSHあるいはVPNとの組み合わせの方が、完全に暗号化された状態でデバイスにアクセスすることができます。それぞれのニーズ次第です。
よくある質問
SSHはVPNより安全ですか?
いいえ。わずかではありますが、SSHと高性能のVPNサービスは同じように安全です。しかし、VPNはデバイス全体あるいはネットワーク全体さえも保護するので、SSHよりも便利です。
SSHをVPNとして使用することはできますか?
SSHトンネルはVPNの代わりにはなりませんが、似ているユースケースがあります。VPNを必要とする主な理由が、リソースを共有するために職場のデバイスにアクセスすることであれば、これはSSHトンネルでも可能です。SSHを経由させるアプリやデータを管理する選択肢がVPNよりも多いです。
SSHはインターネット上で安全ですか?
はい。SSHはセキュリティを強化するので、SSH上でデータを送信すると、セキュリティを強化していないときよりも常に安全です。
SSH用のVPNは必要ですか?
一言でいうと、不要です。SSH用のVPNを使用する必要はありません。それでも欲しくなるかもしれません…
その理由は、この2つが競合する技術ではなく、VPNに接続してから、セキュリティの層を強化するためにSSHサーバーを使用することができるからです。
SSHはVPNより速いですか?
SSHトンネルとVPNの速度の比較に関しては、さまざまな違いがあります。SSH接続の速度は、設定方法によって大きく異なることがあります。これに対してVPNの速度は、ご利用のVPNサービスプロバイダーによるところが多いです。よって、速度を最重視するなら、プレミアムVPNを選びましょう。
SSHはVPNをバイパスしますか?
VPNは、すべての通信をトンネルを介して保護しますが、これにはSSHも含まれます。セキュリティの強化のために2つを組み合わせることができます。実際のIPを使用してSSHサーバーに接続する必要がある場合は、当社のBypasser機能を使用することができます。